2008/02/29

グローバリゼーションと米本位制

電車の中の広告を眺めていると、人材派遣会社の広告を目にすることが多くなってきました。実際、私の会社にも人材派遣会社から派遣されている人が多くいますし、友人の中にもそのような働き方をしている人がいます。日本でも労働力市場の流動化、競争の激化が進んでいるということでしょうか。

そもそも労働力市場の流動化はどうして起きたのか。「企業」に対する価値観のグローバリゼーションの進行が原因のひとつではないかと思います。かつて日本では、「企業」とはある意味では社会の公器、「従業員を抱え、食わせる」ということが重要な使命のひとつだったのではないかと思います。そういった前提の中で企業と従業員の信頼関係が維持されてきたのだと思います。それによる長時間労働、馴れ合いなど悪い面もありますけどね...。

最近では、企業に対する価値観のグローバリゼーションが進んだことにより、企業は「従業員のもの」というよりは「株主のもの」という見方が強まっているように思います。資本主義の原則に従えば、この見方は決して間違いではありませんが。そんな訳で、かつては株主へのリターンを低く抑えていた日本企業も、欧米並みの高配当を求められるようになり、その結果が安い労働力の確保、延いては労働力市場の流動化という現象に繋がっているのだろうと思います。

しかし、こんなに従業員を絞ってしまって、健全な経済発展というのは期待できるんですかね。マクロの視点でみると、消費行動の一部は従業員が支えている訳で、労働対価を抑えるという行為は決して消費市場のパイの拡大には繋がらないと思うんです。企業はコストを抑えて内部留保を厚くしたり、株主への配当に回したりと、ミクロ的な経営指標の向上にやっきになっているようですが、自社の製品を消費しているのは自社及び他社の従業員であるということを忘れていませんかね。もちろん、投資で大儲けした株主の皆さんが、消費力の低下した従業員の皆さんの分まで消費してくれるから大丈夫という考え方もあるのでしょうが、それではあまりに寂しすぎます。消費力がなくても消費するアメリカ人のような人もいるかもしれませんが、それに期待するのはあまりに不健全ですし、結局は金融不安というツケが回ってくることになるでしょう。消費市場の底上げによる景気拡大を図るためには、あまり従業員を絞りすぎるのもどうかと思いますけど。マクロな視点を忘れて金融至上主義
に陥っているような気がします。

金融至上主義といえば...
経済的効用の交換手段あるいは経済的効用の物差しとして登場した通貨、かつては信用力がないために金を後ろ盾にした金本位制をとっていました。「ただの紙切れに見えるけど、実はいつでも金に交換できる」という前提で流通していた訳で、とてもわかりやすい制度ですよね。現在では、発行主体の信用力(国力や経済力でしょうか)が後ろ盾となっているため、「通貨本位制」あるいは「通貨至上主義」とも言える状況に陥り、通貨と経済的効用との直接的な結びつきがわかりにくくなっています。下手したら、「お金は食べられない」ということを知らずに貯蓄自体を目的化している人もいるのでは...という考えすら浮かびます。通貨の価値も流動的ですので、自分が持っている通貨をインフレから守るため、インフレヘッジと称してインフレを引っ張るコモディティの先物に買いを入れるということもされているようで、これが一層のインフレを引き起こすという訳のわからない状態になっています。恐るべし、金融至上主義...。

ここで思い切った提案ですが、米本位制なんていかがでしょうか。ここら辺で一度立ち止まって、通貨の意義を経済的効用の交換という行為に立ち返って考え直した方がいいと思いますし、人間の生命維持に欠かせない食料、これを通貨の信用力の後ろ盾にすれば、通貨の見方ががらっと変わるのではないでしょうか。ただ問題は、1.先進国では食料供給に対する危機感が薄いためみんなが米をそれほどありがたいものだと思っていないこと、2.日本では重要と思われている食料であるため政府の統制経済下におかれフェアな価値評価が行われないということ、3.容積あたりの価値が低いため流通通貨量に見合う量を保管するには巨大なスペースを必要とすること、それと、4.米は保管中に腐るので価値の保存ができないということでしょうか。尤も、2.は「市場経済に晒されないからこそ絶対的な価値の保存ができるのだ」点で、むしろ利点かも知れませんけど、これが通用するのは日本くらいのものですね。

金貯金というのがありますね。金はインフレに強く絶対的価値が保管されるという考えに基づいて、毎月一定額の金を購入し蓄財するというものですが、同じ仕組みで米貯金なんてどうでしょうか。米は金よりも生活に直結しているので、腐るという問題さえクリアできればそれなりにいけるのでは?
農協のみなさん、私は決してアイデア料なんていりませんから是非....えっ? アイデアにならない?
まぁ、そうでしょうねぇ。インフレによる価値の増加分が貯蓄した米の保管経費に追いつかず、赤字になるでしょうね(自爆)。

2008/02/28

これ、大豆ですからっ!

ここのところ内臓脂肪の値が増えたきり一向に減らず、へこんでいます。

いつも入浴後にカラダスキャンで体組成を計るのを日課としているんですが、この1年くらい、内臓脂肪は普通は4、ちょっと食べ過ぎた時は5という感じで、増えてもすぐに4に戻ってました。最近は常に5。二度と4に戻らなくなってしまいました(泣)。

何がいけないのか...。

2ヵ月くらい前までは、毎日腹筋200回、腕立て100回、その他諸々を日課としてこなしていたのですが、毎日筋トレをすると筋肉が育つ暇がないという話を聞き、今は腹筋120回、腕立て60回を1日づつ交互にやっています。
運動量の減少が原因なのか...。

食生活を振り返ってみると、数ヵ月前まで昼はたいていラーメンを食べていました。これでは脂肪も塩分も取りすぎになるだろうと、野菜ジュース+サンドイッチに変えました。でも、最近は少し足りない気がしておにぎりをプラスするようになってしまいました。
炭水化物の過剰摂取が原因なのか...。

何が原因かはよくわからないんですが、とりあえず対策をということで、昼のおにぎりをやめ、なっちゃんのCMでおなじみのSOYJOYに変えてみました。SOYJOYって初めて食べたんですが、結構いけますね。カロリーメイトのぼそぼそ感をやわらげ、少しおいしくしたって感じでしょうか。大豆感はあまり感じません。ほんの少しですがふんわり感があるので腹持ちもよさそうです。

その晩、家に帰って内臓脂肪を測定してみましたがやっぱり5(泣)。でも、体重が400gくらい減ってました。なんらかの効果はありそうです。

だけど、ちょっと気になることがあるんですよね。会社の私の席の斜め後ろの会議用テーブルではいつもお姉さん軍団が昼食をとっています。彼女たち、決して何も言いませんが、内心、「おっさんのくせにあんなもん食べてるぅ〜(爆笑)」と思ってるんでしょうねぇ。ひょっとしたら、給湯室の話題の主になっているかもしれません(あーぁ)。

2008/02/27

EC Goes To Pyongyang

今朝の芸能ニュースでやってましたが、ニューヨーク・フィルハーモニックがピョンヤンで公演を行ったらしいですね。あの国が西側の文化を公式に受け入れるとは驚きです。アメリカ国歌の演奏では、観客が総立ちだったというのですから、音楽公演というよりも外交儀礼のようですね。まぁ実際そうなのでしょうが。ニューヨーク・フィルハーモニックは冷戦時代のモスクワでも公演を行った実績があるとのことですので、アメリカの外交政策においては「威圧的でない黒船」といった役割を負った集団ということでしょうか。別名、やわらか戦車...。

それはそれとして、それに続くニュースがまた驚きです。なんと、北朝鮮がエリック・クラプトン先生に北朝鮮公演をオファーしたっていうではありませんか。クラプトン側の反応の伝え方はメディアによってまちまちですが、asahi.comではクラプトン先生も「基本的に同意」と報道されています。なんでも、かの国の後継指導者と目されている方がクラプトン先生のファンだそうです。かわいい子供のわがままで世界的なアーティストを招聘するなんて、国家と家庭の区別がついてないような...。

国民総労働者のかの国でおおっぴらにブルースのコンサートなど開催して、体制保持はできるんでしょうか。ブルースはそもそも黒人労働者の悲哀から生まれたもの。労働者の皆さんがクラプトン先生の奏でるブルースに共鳴してよもやの大暴動、挙句の果てに体制転覆なんてことは...ないか。コンサート会場は赤い貴族の皆さんしか入れてもらえないんでしょうしね。パンクバンドを招聘して"Anarchy in the DPRK"なんてのもしゃれてます。

2008/02/26

ノブレス・オブリージュ

ノブレス・オブリージュ。
ウィキペディアによれば、「貴族の義務」あるいは「高貴な義務」を意味するそうですが、財産、権力、社会的地位には責任が伴うことをさす言葉だそうです。

この言葉、記憶がはっきりしないのですが、中学の時の社会科の先生が教えてくれたような気がします。授業中によく脱線して人生訓をいろいろと教えてくれる先生でしたので、きっとあの先生が教えてくれたに違いありません。

それはさておき、この言葉、知ったその日から今日まで、なんか知りませんが私のコアの近くに位置し続け、ことあるたびに意識に登ってくる言葉です。私、もちろん貴族ではありませんし、財力も権力も社会的地位もありませんが、人それぞれが世の中に占めているポジションに応じて履行すべき緩やかな義務があるということと解しています。

家庭にあれば子供たちを世の役には立たずとも最低限世間様に迷惑をかけることのないような大人に仕上げること、会社にあれば安心して働ける環境を部下に提供すること、街中にあれば自分より弱い人にできる範囲で手を差し伸べてあげること、これらが私に課せられたノブレス・オブリージュでしょうか。最後のやつはなかなか難しいですけどね。

とかく権利と義務のバランスがとれない世の中、人それぞれが、権利と認識する範囲をほんの少しだけ狭め、義務(あるいはした方がいいこと)と認識する範囲をほんの少しだけ広げてみると、トゲが少なくなって、みんなが生きやすい世の中になると思うんですがねぇ。

最近はやりの江戸仕草、先ずはこのあたりからでしょうか。

2008/02/25

やっと見つけたぞ アームポーチ

2月17日のブログで買おうかどうしようか悩んでいたNikeのランニングアームポーチ。買う、買わないはともかくとして、その後あちこちのスポーツ用品店を覗いてみたんですが、どこにも売ってません。手に入らないとなるとますます欲しくなるのが人の性ではないでしょうか。

週末、子供たちはそれぞれの用事で外出、嫁は家でやりたいことがあるらしい、じゃあ私は邪魔にならないように出掛けようかなとネットで行き先を探していると、通勤定期で行ける駅のそばのマルイにナイキショップがあるのを発見。暇つぶしがてら行ってみたら、あったんですよ、こいつが。

う〜ん、よくできている。iPodを入れる部分のサイズは私の持っている初代nanoにも対応しています(恥ずかしながら、自前のNike+iPodを持参し、実際に入れてみました)。物入れの部分は携帯電話を入れるのにぴったし。物入れの内側にはコイン入れまでついていて、ジュースの自販機が恋しい夏のランニングにぴったりではありませんか。

即決でレジに持っていくと、そこからが長かった...。マルイのクレジットカードを作ればこの買い物から10% offになるとのこと。今までこの手の話に乗って使わないクレジットカードを何枚作ったことやら...。でも会費は無料とのことですし、このナイキショップにはちょくちょく出入りするかも知れないので作ることにしました。書類を記入している間、店員さんがいろいろ話しかけてきます。「このポーチをお買い求めということはランニングですか? どのくらい走ってるんですか? この間の東京マラソン出ました? 今日は風が強いですけど○○線動いてました?」云々。こっちは住所やら生年月日やら大事なこと書いてるのに、気が散るやんけっ! でもまぁ、客とのコミュニケーションを大切にするいい店員さんなのでしょう。ちなみに、この商品がなかなか見つからなかった理由ですが、店員さん曰く、これまで品薄でナイキショップにもあまり入荷がなく、2週間前にやっと入荷したそうです。私の愛読誌「ターザン」で紹介されて大人気になっちゃったん
ですかねぇ。

ようやく書類が書き終わり、品物を受け取ったと思ったら、最後に店員さんが一言、「クレジットカード入会の特典として、今日から1ヵ月、マルイでの買い物は10% offになります。食料品と東急ハンズは対象になりません。GAPなんかも10% offになりますよ〜。」
へぇ〜、でもGAPが着れるほど若くありませんからぁ〜(ガックシ)。

2008/02/24

ランニングにぴったりな曲は?

いつも、文字ばかりで画面に華やかさがないので、今日は写真を入れてみました。

昨日の大風は春一番だったようですね。東京は最高気温17度ととても暖かかったようですが、ここ埼玉はとても寒かったです。私も、「これはひょっとして春一番???」と思ったんですが、春一番だったらこんな寒いはずはないし、風向きもなんとなく北西のような気がするしということで、ただの強い風と思ってました。

その大風未だ止まず、今朝のランニングはいつも走っている川沿いのコースは取りやめ、住宅地の路地を風を避けながら走ってきました。Nike+iPodを使っていると、コースを変えても走った距離がちゃんとわかるのでとても便利です。

今日もエクササイズネタか...と思っているあなた、今日は音楽ネタです。

いつもiPodを持って走っているので、ランニング中は何か音楽を聴いています。大抵はシャッフルモードにしているんですが、このモードだと私のiPodに収められた幅広いジャンルの曲から適当に選曲されるため、ランニングに合わない曲がかかることがあります。ちょっとペースが落ちてきたなぁなんて時にディープ・パープルのHighway Starなどがかかると私もターボ全開で走れるんですが、ビリー・ジョエル先生に「アィラヴュージャスッダウェーイユアァァ~」なーんて歌われてしまうと、「こんなに遅い俺でもいいんかい」とますますペースが落ちてしまいます。

そこで今朝は、ジョニー・ウィンター先生のLive Johnny Winter Andを選曲してみました。アルバム全体がイケイケ系なので、テンション上がりますねぇ~。このアルバムが素晴らしいのは、最後の曲があのロックンロールの名曲Johnny B. Goodeだということです。ゴール目前でヘロヘロになった身体に再び力がみなぎるような名曲。ただ、私の場合は走るのが遅すぎて、ゴールするころにはJohnny B. Goodeは既に終わり、1曲目に戻ってましたが(泣)。

走るときに最適な曲ってなんなんでしょうね。はやり爆風スランプの「Runnner」でしょうか。でも、その後に「大きな玉ねぎの下で」などがかかってしまうとちょっと辛いかも(泣きながら九段下の駅まで走るか)。

これだけNike+のユーザーが増加している昨今、「ランナーのための曲」という需要が出てきているんじゃないかなぁ。これはひょっとすると大きな商機かも知れません。「Beautiful Songs」に続いて「Runnners' Songs」なんてアルバムを出すと、意外と売れるのでは...。 残念ながら、私には資本も商才もありませんので、巨大マーケットを目の前にして指をくわえているしかありませんが(泣)。

2008/02/23

ブログパーツで自分を追い込む

最近、あちらこちらのサイトでブログパーツというものが提供されているようですね。

このブログの右上にある走行履歴もNikeのサイトが提供しているブログパーツです。昨日、他の人のブログで、私が英語学習に使っているiKnow!というサイトの学習履歴が公開されているのを発見しました。iKnow!のサイトをチェックしてみると、ここでもブログパーツが提供されているんですね。誰かに監視されていないときちんと働けないずぼらな私。英語学習継続の動機づけを強くするため、英語学習記録の公開に踏み切ることにしました。右側のNikeの下に表示されているのがそれです。他人の走行距離や勉強の進捗具合に関心を持つ方などいらっしゃらないと思いますが、まぁ我慢してやってください。しかし、自分をこんなに追い込んで大丈夫なのでしょうか。右側のブログパーツが消えたら、「あぁ、こいつ、とうとう潰れたな」と思ってください(笑)。

そして今朝も10km走り、その後英語の勉強をした訳ですが、英語の勉強は週末しかしていないので結構ノルマが厳しいです。iKnow!というサイトはおせっかいな奴でして、設定した期間でコースが終了するようにと、アクセスするたびにその日のレッスン目標を表示してくれます。今日の目標は2コース合計で9レッスンでした(泣)。半分くらいはこれまでの勉強のおさらいだったのでよかったんですが、全部が新規の内容だと消化するのに1.5~2時間くらいかかります。おっさんにとって、パソコンの前に座って2時間英語の勉強をするのって結構きついっす。

長男も英語の勉強は好きなようで、明日、英検を受けに行きます。この年になっても英語の勉強をしているおやじの姿が彼のモチベーションを高めてくれるといいのですが...なんてな。私は自分の生存能力を高めるためにやってるだけなんですけどね。

2008/02/22

デジタル・ディバイド

最近の自動販売機はC-modeというものに対応しているものがあるそうです。C-modeというものがどういうものなのか、私もよくは知らないんですが、携帯電話のバーコードを自動販売機にかざすとコーヒーが買えるって感じですかね。

先日、携帯電話のメッセージフリーというやつで、某ドリンクメーカーから缶コーヒー1本無料とのメッセージが届きました。それによると、i-modeで表示されるバーコードを保存し、それをc-mode対応の自動販売機にかざすと缶コーヒーが1本買えるようです。以前、長男がこれで缶コーヒーを1本ゲットしたと言っていたので、早速長男にメールして、c-mode対応の自動販売機の場所を聞き出し、会社帰りに行ってみました。

自動販売機は見つかりました。しかし、どうしたらいいのかわからない...。バーコードをかざすと、0から9までのボタンとか、yesとかnoとかのボタンが光るのですが、どれを押したらいいものか...。私はてっきり、バーコードをかざすと商品の選択ボタンが光るもんだと思い込んでましたよ(泣)。

いいおっさんが自動販売機の前をうろうろしているのもみっともないので、諦めて帰りました(悲)。

年をとるっていやですね。

2008/02/21

「失われた時を求めて」読破!

この小説、なんとなくかっこいい題名に惹かれて、学生の頃から「死ぬ前に一度は読んでおきたい」と思っていました。しかし、学生の頃は文庫化なんてされてないし、新刊本は高いし、古本屋でもあまり出会えないしということで、同じ作者の「楽しみと日々」の文庫本を読んで我慢していました。

昨年、この本を集英社が文庫化したことを知り、昨年の2月頃から読み始めました。約1年かけて読んだことになりますね(遅)。私の読書タイムは会社帰りの電車の中だけですので、それほど多く読める訳ではありません。しかもこの本、読んだことのある方であればご存知でしょうが、内省的記述がほとんどなので、正直、電車の中では気が散ってあまりページが進みません。

さて内容はどうか。これから読まれる方がいらっしゃるといけないので内容については書きませんが、読み応えのある正統的な文学って感じですね。内省的表現や比喩が多く、比喩の材料もフランス文学の古典的な詩や散文だったりするので訳注を読みながらでないと意味がよくわかりません(読んでもよくわかりませんが)。それに、直接的でわかりやすい人間同士の交錯があまりないので、ちょっと退屈したりします。文章も、一文がとても長くてわかりにくいし。日本語にしてもこれだけ難解な文章をフランス語から翻訳した訳者はとても偉いと思います。訳者あとがきによれば、プルーストの文章は決して難解ではないとのことですけどね。

最後の2巻では、「時」というものを本当にうまく表現していると思います。時の認識の仕方として、こういう方法もあるんだなと関心します。

私が小説に心を動かされた原体験といえば、高校生だったか浪人生だった頃に読んだ「人間失格」です。主人公が自殺未遂を起こし、警察官の取調べを受けるシーン。主人公が漏らした咳に対する警察官の反応。 「うんうん、わかるよその心理状態。人間のこういう心の動きはこういう言葉で表現するのか。」 とても感じ入ったものです。多分、「失われた時を求めて」も同じジャンルの小説と言ってもいいと思いますが、主人公が考えを述べる部分が異様に多いので、太宰よりも退屈でしょう。でも、心の動きの描写に共感できる部分も多々あります。

この1年間、書店で本を選ぶという楽しみから遠ざかっていたので、次は何を読もうかとちょっとワクワクしています。

しかし全13巻、飽きもせずよく読んだもんだ(いや、実はちょっと飽きました)。

2008/02/20

Panic! in the Station

以前テレビの実験で見たことがあります。出口がひとつしかない部屋に大勢の人を詰め込んで、「なるべく短時間で脱出してください」というもの。実験では、各人思いのままに行動させるよりも、出口の前に衝立を立てて二人ずつぐらいしか通れないようにした方が、出口の流れがスムーズになり、結果的に短時間で全員が脱出できるというものでした。今朝、まさにこれを実社会で体験しました。

今朝、京浜東北線で人身事故があり、一時運転がストップしました。私が会社に向かうころは運転再開していたのですが、遅延の影響か、乗換駅の秋葉原ではホームに人が溢れ、上りエスカレーターを止めている状態でした。なんとかホームにたどり着けても、人がごった返していて身の置き所がありません。そんなこんなで電車が到着しました。ホームが混雑しているので電車から人が降りるのに時間がかかります。降車が一段落すると、今度はホームで待ち構えていた乗客が一斉に乗車口にラッシュ。

人の波が動かないんですよ、ピクリとも。窓から車内を除いてみると人が乗れる余裕はあるのに、人が一斉に乗車口に向かっているものですから、乗車口の枠に引っ掛かっている人に別の人が引っ掛かって、その人にまた別の人が....という状態で人がガッチリ組み合ったまま固まってしまい、全然前に進めません。私は卍固め状態から何とか抜け出し、片足をドアに挟まれつつ横からするりと乗り込んだんですが、やっぱり車内にはまだ人が乗れるだけの余裕がありました。みんな、頭では「譲り合った方が早く乗れる」ということはわかっているのでしょうが、群集心理に巻き込まれると、実際にこういう行動をとるものなんですね。

ちなみに、次の神田駅ではホームはガラガラ。
恐るべし、オタクの聖地 秋葉原。

2008/02/19

昼食の影響

いつもオフィスで仕事をしている私、毎日の昼間の運動量はほぼ一定しています。通勤時に歩くのと、社内で自分の席とプリンターの間を数往復するくらいでしょうか。よって、昼食に食べたものの体重変化に及ぼすインバイトが結構大きいことに最近気が付きました。

最近はあまりお腹がすかないので、自席でコンビニのサンドイッチ、おにぎり、野菜ジュースあたりで済ますことが多くなっています。時には、自分が席で食べていると近くの会議テーブルで仲良く昼食をとっているお姉さん軍団のお邪魔になるのではと気遣い、ラーメンを食べに行くこともあります。

ラーメンのインバイトって大きいですね。夜、家に帰って体重を計ると、結構デブってます(泣)。

2008/02/18

ユニクロ考 というか私の依存症

ユニクロって便利ですよねぇ。以前なら、あちらの店、こちらの店と巡り、デザイン、材質、価格の点で自分の価値観と折り合うものを見つけて買っていましたが、ユニクロには様々な素材でそこそこのデザインの商品が揃っているので、最近では衣類のほとんどをユニクロで買うようになってしまいました。デザインがオーソドックスすぎて幅がないという点はやや難ありですが、あまり冒険しないおじさんには丁度いいでしょう。

馴染みの店(?)ができて衣類を買うハードルが下がったためか、以前より多くの衣類を買うようになった気がしますが、精神的には「ユニクロ」という檻に閉じ込められ「この中から好きなものを選べばいいんだ」的世界に安住してしまっているような気もします。たまには他の店に行ってかっこいい服でも探してみようかな~んて気が全く起きません(他の店は値段が高いしね)。私がよく行く店では、中年層顧客の比率が高いように見えますが、きっと私のように「枠にはめられちゃったおじさん、おばさん」が多いのでしょう。

若者は冒険して、足を使って、自分を表現する服を探しに出掛けて欲しいものです。私のように枠にはめられちゃったら終わりです。幸い、我が家の中学生の長男、ジーパンは親の経済状態に配慮してユニクロで我慢していますが、ジーパン以外はユニクロの服はあまり好きではないようです。

決してユニクロ批判ではありませんよ。楽なものに依存してしまう私個人の問題です。

2008/02/17

風邪っぴきランナー、へたる

木曜日の朝から喉が痛くなり、金曜日の朝に発熱し、その後一進一退を繰り返している風邪。熱もなかなか下がらないし、一向にすっきりしません。こんなときこそ逆療法! お腹の調子が落ち着かないとき、冷たい牛乳を一気に飲みどっと出してすっきりさせるというのと一緒ですね。ひとっ走りして身体に疲労感を与えれば、それが回復するのと合わせて風邪も治るのではないか、ということで朝からひとっ走りしてきました。10kmはちょっときついので、7kmコースを選択したんですが、きついきつい。

いつもは軽めに走れる距離なんですが、途中で呼吸が苦しくなり、1分ほど歩いてしまいました。まぁ、治療の一環として走っているのでそんなに無理をする必要はないのですが、走りが全て記録されると思うと結構プレッシャーがかかります。iPodのボタンをピッと押すと、お姉さんが走っているペースを教えてくれるんですが、5分/kmあたりを超えてくると気持ちが焦り、無理してペースを上げてしまい、フォームが崩れ、身体に痛みがでてくるという悪循環に陥ります。Nike+は果たして私のランニングの進化に役立っているのでしょうか? 周りの人の記録を気にして対抗心を燃やしてしまう私の性格には、ひょっとしたらあってないのかも知れません(泣)。周りを気にせずマイペースを維持する修行をしないとだめですね。

これが今日のランニングのペースです。縦軸が走行ペース、横軸が走行距離なんですが、最初の1kmは勢いよく飛び出していますが、途中でヘタってるのがよくわかります(泣)


帰宅直後は、背中とわき腹に痛みが走り、頭痛もひどかったんですが、シャワーを浴び朝食を済ませた今は頭も鼻もすっきりしています。熱は計っていませんが、多分下がっているでしょう。逆療法大成功!

今は、iPodをウィンドブレーカーのポケットに入れて走っているのですが、落とすのが怖くて出し入れする度にポケットのファスナーを開け閉めしているので、操作が面倒で仕方ありません。また、汗による故障も心配です。走るときには本体に受信プラグをつけていて本体下部が出っ張るのでApple純正のケースも使えないし、ということで、こんなものの導入を考えているんですが、どんなものでしょう?

Nikeのランニングアームポーチってやつなんですが、腕にカバンをつけて走る感覚がいまひとつ想像できず、迷っています。

iPodの操作性を確保しつつ汗から守る良い方法をご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてください。

2008/02/16

英語学習

不確実性が増している世の中、考えなければいけないことがいろいろ出てきます。最近、転職情報サイトを見る機会がありまして、世の中ではどんな人材が求められているのかと興味深く眺めていたんですが、いろいろありますね。同業種での経験者というのはよくあるパターンですが、MBA取得者、TOEIC○○○点以上、VBAの知識など、結構ハードルが高いものです。

それを踏まえて自分のことを振り返ってみると、これらの条件に当てはまるもの全くなし(泣)。 選考会場に入るための入場券すらもらえてません。これまで、日々発生する課題の解決のため、私も頑張ってきたつもりなんですが、最近では今の環境にすっかり安住してしまって自分を高める努力をしてこなかったなぁと深く反省した次第です。

そこで、できるところから努力してみようかと、先月から英語の勉強を始めました。たまたま本屋で立ち読みしていた雑誌で、iKnow!という 無料の英語学習サイトを発見し、早速ユーザー登録をしました。(どうでもいいことですが、文字の使い方が「iPod」に似ていますね。)本当は毎日こつこつと勉強すればいいんでしょうが、そこは仕事と宴会に多忙なサラリーマン、なかなか時間がとれませんので、土・日にまとめてやっています。学習時間が少ないせいか、土曜日にサイトを開くと
「今日の目標は4レッスンです。頑張りましょう。」
なーんて厳しいことを言われ、
「をいをい、今、2コースを受講してるから、4×2=8レッスン、2レッスンのディクテーションもやったら10レッスンやないけーっ!」
とのけぞりつつも楽しんでやっています。

思い返してみると、今までは週末になると、「有意義に生きるためには、俺はこの週末は何をして過ごすべきか?」と焦りまくった挙句、日曜日の夜には、「あ~ぁ、結局有意義なことはなにもできなかった」と落胆するのを繰り返しつつ、そこから脱却する努力をしていませんでした。英語の勉強を始めてから、少しづつですが、日々納得感を持って過ごせるようになってきた気がします。

最近ではVBAの知識も身につけたい(出来れば無料で)と思っていまして、仕事の合間にVBAに関するサイトをチェックしているんですが、今ひとつ素人でもわかりやすいサイトに出会えません。どなたか、良いサイトをご存知ないでしょうか。

2008/02/15

たのもぉぉぉ~っ!

のっけからこんな書き出しもなんですが、約1年ほど続けていた週末ランニングを1ヵ月ほどサボってしまいました。 寒くてかなわんということも原因のひとつですが、自分の中で何だか盛り上がらない。やる気が沸いてこないんですよねぇ。 こんなことでは、また腹の出た中年おやじ体型に逆戻り。 何か強烈なモチベーションを植えつけることはできないものか...

NIKE+...
専用シューズにセンサーを仕込み、走りをiPodに記録するというあれですね。あれなら楽しくランニングが続けられるかも知れません。ところが、センサーの仕込める専用シューズが高いのですよ。値引き販売してる店でも1万円 近くします。こんな週末ランナーにそんなシューズは贅沢と諦めかけていたところ、天は私を見捨てなかったのだ。

近くの安売り靴屋で、NIKEのホームページのトップに掲載されている税込み12,600円のモデルがなんと半額の6,300円。早速在庫品のサイズをチェックしてみると、

「あぁ、なんてことだ...。27.5cmと28.0cmしか残ってないじゃん。」

そりゃそうです。この値段だもの、売れちゃうはずです。ところが、展示品のサイズがなんと私の足にジャストフィット!! これは買えってことでしょう。即決でお金を払い、その足で今度はセンサーを求めて電器屋巡り。でも、さすがに田舎の電器屋にセンサーは売ってません。やむなくApple Storeに注文し、そいつが遂に届きました。

話は飛びますが、昨日の朝から喉が痛く顔も火照っています。しかし昨日は会議のアポが4件もあって、とても休んでなんていられません。義務感に駆られて出勤したものの、最後の出先での会議後、予想通り懇親会になだれ込み、もう最悪。案の定、今朝は熱が出て会社を休みました。

しかし転んでもただでは起きない私、少し熱がひいた隙に、NIKE+の試走に行って参りました。NIKE+を使い始める前に、一定の距離を走ってセンサーが正しい距離を表示するように調整しなければならないんですね。調整する前に、予め地図上で計測しておいた1kmを走ってみたところ、完璧です! iPodに1.0kmと表示されています。これは調整不要ということで、大急ぎで家に帰り、早速NIKE+のホームページにデータをアップしてみました。それがこれ。



これで私も晴れてワールドランニングクラブに入門です。
まだ試走なので2kmしか走っていませんが、これからガンガン走りますよぉぉぉ!
なーんつっていつまで続くことやら。