2009/12/22

ドッグイヤー

犬は人間の7倍の速さで歳をとるといいます。

本来は、情報技術分野の革新のスピードを表す言葉ですが、人間の心のスピードを表すにもぴったりかなと思ったりします。

思ったきっかけは、この間のM-1グランプリ。

気がついたことが一つあります。

決勝ラウンドに勝ち残った3組みのうち、2組みの導入部が全く同じなんです。

「俺、○○やってみたかったんやー、お前、××役やって!」

というやつです。

この没個性ぶり、どういうこっちゃと考えてみると、視聴者の嗜好の変化が原因なのではないかと...

最近のお笑いは、1組みの持ち時間が短いっすよね〜。

レッドカーペット、エンタの神様、レッドシアターなど、どの番組も短時間で完結するお笑いを求めるものがほとんど。

こういった短時間の中でネタを完結するためには、あのような導入部を使わざるを得ないのかなと...

昔の漫才は、どうでもいいことをダラダラしゃべりながら自然とネタに入っていったもので、さらに客席の反応を見ながら進めるという、まさに「芸」と呼ぶに値するものでした。

家族と雑談しながらでも笑いについて行けたし。

ところが、今の漫才はスイッチを切り替えるようにネタに入りますな。

見ていて忙しないこと。

持ち時間が短いせいか、スピードも速いので、テレビにかじりついて真剣に見ていないと笑えません。雑談しながら見る余裕もない。

視聴者あってのテレビがこういうプログラムを組むのですから、それはとりもなおさず、視聴者がそういうお笑を求めているということなんでしょう。

わき目も振らず真剣に笑いに接しなければ笑えないってのはどうなのかな。

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