ホンダがマイクロHVというものを検討しているそうです。
簡易型のハイブリッド車で、発進時だけ電気モーターでアシストするシステムとのことです。
環境対策と低コスト化の両立を狙ったアイデアだと思いますが、いささか中途半端で過渡的な印象を拭えません。
いずれ、ハイブリッド車や電気自動車の低コスト化が実現すれば淘汰されてしまうのではないか...。
いやいや、そうとも限りませんよ。
みなさんは、ジャンボジェット機の操縦席がどうして2階にあるかご存じでしょうか。
ジャンボジェット機が開発される当時、いずれは音速旅客機の時代が来ると思われていて、ジャンボジェット機はそれまでの「繋ぎ」的役割と考えられていたそうです。
では、音速旅客機の時代が来たら、導入済みのジャンボジェット機はどうしたらよいか。
貨物機に転用すればよいと考えた訳だ。
そこで、将来貨物機に転用した際に、荷物を積みやすくするためにボディ先端を開閉式に改造しても支障がないようにという訳で、操縦席を2階に配置したそうです。
実際、頭の部分を上にガーッと開いて荷物を積み下ろしする貨物用のジャンボジェット機がありますね。
さて、時代はどう動いたか。
音速旅客機コンコルドが就航し、音速時代の幕開けかと思いきや、いろいろな問題が起きましたね。
確か、コンコルドが上空を飛ぶと皮膚がんになるリスクが高まるとして、飛行禁止にした国もあったんじゃなかったっけ。
オゾン破壊問題、騒音問題、燃費問題の他、最後には事故を起こしてあえなく退役。
結局、1969年の初飛行以来、「繋ぎ」と思われていたジャンボジェット機が今でも現役で働いている訳です。
エネルギー問題や環境問題への関心が高まっている昨今、音速旅客機がジャンボジェット機にとって代わる時代が来るのか、やや疑問です。
そんな訳で、中途半端に見えるこのマイクロHVだって、これからの時代の流れの中でどのような位置を占めることになるのかわかりませんよ。
ハイブリッド車や電気自動車の一斉買い替えによる廃バッテリー処理問題とか、ガソリン車から排出されるガスを回収する画期的技術の開発とか、抜本的な環境対策による自動車への規制の緩和とか、何がマイクロHVの商機となるかわかりません。
大事なことは、いろいろな可能性に備えて技術開発を怠らないということでしょう。
技術開発に多額の資金を回せるほど景気がよくなるといいんですが。
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