2008/06/20

昨日の続き

昨日の続きです。

会社帰りの電車の中で、英語の勉強のために英語のPodcastを聞いているのですが、私が聞いている番組の一つにBBCの"Talk about English"という英語学習用のプログラムがあります。現在配信されているシリーズは"Who, on earth, are we?"というタイトルで、文化の違いに焦点を当てたプログラムとなっています。

今配信されているプログラムでは、「文化には個人主義的文化と集団主義的文化がある」ということをテーマに、それぞれの文化の違いや、それらの文化を背景とした人間の行動の違いなどを説明しています。

これを聞いていて思ったんです、日本は集団主義的文化だったんだよなぁと。プログラムでは個人主義的文化の特徴の一つとして、組織への忠誠度が低い −会社で自分を伸ばす仕事がなくなれば別の会社に移る− ということが挙げられていました。伝統的な日本では、会社といえば社会の公器、終身雇用が当たり前。かつては「資本主義という名の社会主義」と評された日本の体制、一致団結して貧しさから抜け出すという時代背景ゆえにその存在が許されたのかも知れませんが、人間同士がお互いに何らかのコミットをしながら存在するというのは温かくていいよなぁ。

しかし、欧米的文化の流入によって、最近では「会社は株主のもの、従業員はコスト」と見る風潮が強くなったように思います。富裕層の海外脱出を防ぐために、体制の自由度も増し、日本は個人主義文化に舵を切っているのでしょう。

価値観が変化する狭間では、新しい価値観に馴染めなかったり(私のことか...)、いわゆる勝ち組(いやな言葉です)になれるだけのバックグラウンドがなかったり、新しい価値観に惑わされて独自の価値観を持って生きていけなかったりと、いろいろ悩む人が増えてくるんだろうと思います。ましてや、集団主義文化の中で成長し、助け合いなどの集団主義的価値観を植えつけられていると、個人主義が台頭し誰も頼れないという環境は本当にきついと思います。

だからといって何をしてもいいということでは勿論ありません。ただ、「こいつは悪い奴だ」で終わりにするのではなく、どうしてこういう人が出現するのかといった背景を考えるきっかけになってくれればと思います。罰則などの結果部分をいくら強化しても、根本部分の原因を絶たないと、社会全体のセキュリティは守れないと思います。

ちょっと熱いか・・・

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