2008/03/12

ほーら、やっぱり!

身近に面白いネタがないので今日も時事ネタです。

《「新銀行東京」の経営危機問題で、設立時に業務運営の基本指針「マスタープラン」の原案を作成した際、当初は「開業3年後(08年3月期)は単年度赤字」と分析していたのに、04年2月の発表時には、都側が「54億円の黒字」と書き換えていたことが分かった。11日、プラン作成の中心メンバーが、毎日新聞の取材に証言した。》

ほーら、やっぱり...。お役人様が税金を使って行う投資なんてこんなものなんでしょうね。客観的なデータに基づく冷静な投資分析によって施策の実施の可否を判断するのではなく、先に施策の実施を決めた後でそれをサポートしてくれる都合のいいデータを探し出してきて辻褄を合わせる。

マスタープランには、《原則無担保・無保証の中小企業向け融資など、新銀行の事業モデル》が盛り込まれていたそうです。市中銀行からみたら破格の融資をしようっていうんですから、黒字化なんて難しいし、黒字化するにしても時間がかかると見るのが普通でしょう。石原さんは「プランが悪いのではなく、経営陣の問題」とおっしゃってるそうですが、実現不可能なプランを実現しろと言われてもねぇ...。

債権は最悪どこかに売却できるけど、預金者もいるので、ペイオフのことを考えると銀行をたたむのも容易じゃなさそうですね。ペイオフ第1号が都営銀行だったなんてシャレにならないしね。しかし、銀行が倒産の危機に瀕しているのに預金者が銀行に預金の取り立てに走らないのも不思議な気がします。ひょっとして、都民のみなさんは400億円追加出資を織り込み済みってこと?

税金を経済対策に使うことは全然悪いことではないと思いますが、儲かるような絵を描いたりして、やり方が姑息ですね。「赤字覚悟の緊急融資」って説明して都議会を通せばよかったのにね(それじゃ通らないか...)。

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